金環日食 2012/05/21 MON(第2328号)




駄作を撮らされた
 ガキんちょの当時から理系学科を不得手としていたボクには、天文に関する知識がほとんどない。したがって、金環日食など聞いても関心を持てなかったし、天気予報は曇りがちだというし、早起きする気は毛頭なかった。
 ところが、鬼嫁に、頬っぺたをひっぱたかれて叩き起こされた。5時半である。カメラマンを名乗っているからには、当然撮影するだろうと思っていたのだそうだ。天気予報が外れて仮に晴れたとしても、どのみちテレビや新聞で報道されるに決まっているから、別に肉眼で観察する必要はないのだが、鬼嫁がいつになく気を回したのだから、それを裏切ると後が怖い。近所の田んぼの畔まで出かけて行って三脚を立てた。
 日食メガネなんて持っていないし、NDフィルタを4枚ばかり重ね装着するとしても、1枚ならカメラバッグに入っているが、それ以外を探している時間はない(あるはずだけど、どこにあるか不明)。書斎の片隅に置いてあるガラクタ入れの段ボールを掻き回してみたら溶接メガネが見つかったので、とりあえずそれを持って行った。
 で、それを使用して撮ったのが上の3枚である。周囲が真っ黒の最初のコマは、タムロンのズーム。溶接メガネでレンズ前面を完全に覆うことができるため光漏れがなく、このように真っ黒になる(トリミングしてある)。2枚目3枚目は常時車に積んである500mmF4.5の大砲レンズ+2倍のエクステンダー(1950mm相当)。表玉の直径が溶接メガネよりでかいので、太陽部分だけしか遮光効果がなく、外周部分から光が漏れる。そのため、こういう風に明るい露光になるわけだ(ノートリ)。3枚目は、たまたま太陽が雲に遮られた時の彩雲。
 こんなものを撮らされるハメになったが、今回の日食は、たぶん、日本人の少なくとも半数は目撃するだろうし、写真となると、おそらく何万枚という数に及ぶだろう。ということは、希少価値ゼロ、こんな写真を撮ったって売り物にはならんということであり、つまり、無駄撃ちに過ぎんということだ。事実、帰宅してFacebookを覗いたら、あるはあるは、日食写真のオンパレードであった。
 ほんとに撮る気だったら、ちゃんと太陽撮影用のフィルタを購入し、前景にスカイツリーでも入れて、10分置きの連続撮影でもと考える。メルマガ用としては、多少は掲載価値が出よう。でも、それとても、多くのカメラマンが撮るであろうし、事実、朝日新聞の夕刊には5分置きの写真がでっかく載った。過去の日食写真にも同様のものがたくさんある。
 いい写真の第一条件は、人真似ではないこと、つまり、だれも撮らないものを撮る、だれも撮らない条件で撮る、だれも撮らない撮り方で撮るということだとボクは思っている。そういう意味では、今日の写真は、ちゃんと写ってはいても駄作に過ぎない。なので、この号はサービス号、臨時配信である。
撮影データ(1枚目)
カメラ EOS 40D
レンズ Tamron 18-270mm
撮影日 12/05/21 07:36
画像ファイル RAW
ISO感度 400
絞り F6.3
シャッター 1/125
露出補正値 0
WB オート
露光方式 絞り優先
測光方式 パターン測光
合焦方式 マニュアル
焦点距離 270mm
35mm換算 (432mm)
その他 三脚
2Xエクステンダー
現像ソフト SILKYPIX DS Pro5
縮小ソフト 縮小専科
現像データ
露出補正 0
WB 撮影時設定
調子 硬調
カラー フィルム調V1 
シャープネス -
ノイズ除去 -

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キットタケナガ写真展

田を渡る風

【第一会場】
【第二会場】


 4月のテーマは「春がきた」、
フリー部門は自由。
画像をクリックすると拡大されます。
お題部門

momorinさんの作品

春キャベツ


メーカー名 : Panasonic
機種 : DMC-GF1
レンズ:Panasonic H-FSO14045
露出時間 : 1/320秒
レンズF値 : F5.6
露出制御モード : マニュアル設定
ISO感度 : 400
撮影日時 : 2012:04:25 09:27
露光補正量 : EV0.0
開放F値 : F5.6
自動露出測光モード : 分割測光
光源 : 曇天
レンズの焦点距離 : 45.00(mm)
レンズの焦点距離(35mm) : 90(mm)
ホワイトバランス : 曇天
撮影地:横浜市青葉区長津田
天候:曇り

 春が来て、春キャベツなど家庭菜園の野菜も美味しくなりました。モンシロチョウも飛び交ってましたが、上手く撮れませんでした。


 若干ハイキー仕立てにして、キャベツのみずみずしさを表現しました。悪くないアイデアです。でも、所詮キャベツはキャベツ、それ以上のものではありません、少なくとも、この写真においては。
 蝶が写っていれば、それがいいポイントになったでしょうね。残念でした。素材写真、あるいは組写真の中の埋め草であれば合格のレベルですが、1枚だけで完結させる芸術作品としては力不足というところです。
ネット撮影会
5月のお題部門のテーマは「水温む」、
フリーテーマ部門はお題なし、自由です。
両部門に応募も可。

撮影期間:5/1〜5/31
提出期限:6/1
投稿枚数3枚まで。
1枚までは講評料無料、2枚目以降は1枚につき1000円。

投稿規程は
こちら。よく読んでください。
年間テーマの「日本の里百選」は引き続き今年も募集しています。

出版元: PIE BOOKS
キットタケナガ著
「心に残る名風景 日本の棚田」
定価: 1,995円(税込)




読者同士が誘い合わせて行く撮影会です。会員ならだれでも呼び掛けることができます。ドタ参自由。参加費は原則無料、自分の交通費や食費など、実費だけの負担です。非会員の参加も歓迎。ただし、病みつきになることがありますので、ご自分の生活スタイルを崩したくない人は十分ご注意ください。
クリックすると詳細を表示します。
5月27日(日) チンドン祭撮影会 愛知
6月2-3日(土日) お田んぼ倶楽部第3回例会 新潟
6月9-10日(土日) ちゃぐちゃぐ馬っこ撮影会 岩手
6月30日-7月1日(土日) 御田祭撮影会 宮崎
7月15-16日(日、月・祝) 塩釜みなと祭り撮影会 宮城


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